gary1212のブログ : マレーシア、イポーからの異文化体験のお便り日記 を更新中。 日記なので毎日書くように努力してます。

マレーシア-イポー長期滞在生活での日常での出来事を書いてます。
マレーシアと日本の文化の違い発見、地方への旅行で見つけた発見、などなど。
ブログの目的は、自分自身用の日記ですが、公開日記にすることで 情報を調べたり、確認する必要があるので、脳機能の活性化になっています。

マレーシア 麻薬 死刑 と 恩赦 ( 日本人女性 死刑囚 )

麻薬で死刑判決を受けた2名の受刑者が 16年間 死刑執行を待った後、ペラ州スルタンの恩赦により 無期懲役刑に 減刑された 。


Two death row convicts pardoned by Sultan of Perak | New Straits Times

https://www.nst.com.my/news/nation/2017/11/297959/two-death-row-convicts-pardoned-sultan-perak



へーっ 、マレーシアでは、 「 麻薬の密輸/売買 」で 有罪になると 死刑ということは聞いていたが、恩赦/特赦 の制度があるとは知らなかった。


死刑となることの根拠法令を調べてみた。



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http://kl98.thecgf.com/athletes/drugs.html



Section 39(B)(1)(a) of the Dangerous Drugs Act 1952


Trafficking in dangerous drug

(1) No person shall, on his own behalf or on behalf of any person, whether or not such person is in Malaysia:


a) Trafficking in dangerous drug

(1) No person shall, on his own behalf or on behalf of any person, whether or not such person is in Malaysia:


traffic in a dangerous drug;

offer to traffic in a dangerous drug; or

do or offer to do an act preparatory to or for the purpose of trafficking in a dangerous drug.

Any person who contravenes any of the provisions of subsection (1) shall be guilty of an offence against this Act and shall be punished on conviction with death.


in a dangerous drug;

b) offer to traffic in a dangerous drug; or

c) do or offer to do an act preparatory to or for the purpose of trafficking in a dangerous drug.


Any person who contravenes any of the provisions of subsection (1) shall be guilty of an offence against this Act and shall be punished on conviction with death.



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麻薬は保有あるいは使用自体だけでは 死刑にはならないようだ。他方、Trafficking (密売 : 密輸や不正売買) の場合は、shall be punished on conviction with death. となっているので、有罪なら自動的に死刑だ。 マレーでも英国植民地時代にアヘンが広がったことを踏まえ、中国同様に 厳しい処罰を課すことにしているのだ。



ただし、全て自動的に死刑 という点に関しては、死刑以外の判決もできるように法律の見直し の方向にあるようだ。でも 次の新聞記事を読む限りでは、 法律改正に至るには まだ時間がかかりそうだ。




Govt agrees to review Section 39B of the Dangerous Drugs Act 1952。

http://www.thesundaily.my/news/2204478


Malaysia moves towards ending mandatory death penalty for drugs

http://www.thesundaily.my/news/2017/08/08/malaysia-moves-towards-ending-mandatory-death-penalty-drugs



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webで調べてみたら、日本人女性も死刑判決を受けていた。そして 恩赦のことも書いてあった。


2年前(2015年10月)の記事だ。2009年の事件なので6年かかって死刑が確定したわけだ。





< 2009年マレーシアの事件 >


2009年、覚せい剤3.5kgを密輸したとして日本人女性が逮捕され、1審、2審、そして最高裁での審理を終えて、死刑判決が確定しました。


マレーシアは麻薬関連の刑罰が厳しいことで知られています。その対象には、マレーシアに麻薬を持ち込む外国人も当然含まれています。


死刑判決を受けた日本人女性は、「頼まれた荷物を運んだだけ」と主張しましたが、認められませんでした。この主張の事実関係は分かりませんが、彼女は覚せい剤使用者ではなく、あくまで密輸した罪での死刑判決です。



彼女の事件は広く知られ、日本内外に多くのサポーターを持ちましたが、6年にわたってマレーシアで拘留された後、死刑判決が確定しました。今後はマレーシア国王の恩赦を求める以外に死刑から逃れる術はないそうです。



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【マレーシアに覚醒剤持ち込み】日本人女性の竹内真理子被告死刑確定

https://matome.naver.jp/odai/2144495509936999401




この記事の末尾には 「報道によると、竹内被告は今後、マレーシア国王に恩赦を求めるという。」と書いてあるのだが、その後、現在に至るまで 死刑執行は延期されているのか、あるいは 執行済み なのか、 はたまた 恩赦申請はどうなったのかは、調べていないので分からない。







さて、冒頭の2名の死刑犯 に関しての恩赦のことだが、記事には こんな説明がある。



He said granting pardon or reducing sentences was carefully reviewed and granted only if the Sultan finds that the prisoners have truly repented for their crime.


In the news report, Minister in the Prime Minister’s Department Datuk Seri Azalina Othmad Said stated that since 1992, about 651 Malaysians were sentenced to death, including for drug offences.


The decision was made after a Pardon's Board meeting which was chaired by Sultan Nazrin Muizzuddin Shah. The pardon was granted in conjunction with Sultan Nazrin’s birthday celebration on Nov 27.



スルタンが議長となる恩赦委員会にて 対象者は慎重に検討され、次に恩赦候補となった死刑犯が心から悔い改めているかをスルタン自身が認定する というステップだ。


その上で、この2名の死刑囚には、11月27日のスルタン誕生日を祝って 無期刑への減刑という恩赦が与えられた。




そうだろうなぁ、恩赦なんて そうそう簡単に与えられるものじゃないのだ。




ところで 恩赦って 制度だが、何故 あるんだろうか。


調べてみたら こんなことが 書いてあった。


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『恩赦とは読んで字の如く、もともとは「天皇陛下の恩による特別の赦し」であり、寛大な処置、すなわち天皇陛下の慈悲ということである。つまり日本の場合、天皇陛下、皇室の慶賀行事の際に行われることが多い。』

という歴史的所産であり、


①『同等の犯罪で服役するAとBで恩赦適用される場合とされない場合がある』

②『選挙違反等で公民権停止処分を受けた者の復権は戦後の恩赦12回のうち11回で行われている。議院内閣制である日本では内閣が恣意的に復権を多発する傾向にあり、これらの行動は問題であると指摘されている。』

のですが、


一方で、

『恩赦の存在については上記のような問題が指摘されている。しかしながらその存在が合理的な部分もある。例えば裁判終了後の事情変化などである。


例えば尊属殺人罪の条項が最高裁判所にて違憲とされ、廃止されたが、その時点で尊属殺人罪にて服役または死刑判決を受け収監中の服役囚、死刑囚がいた場合、非常に不合理なことなる。すなわち同じ罪で全く違った刑罰を科せられてしまうわけである。これを解消するために恩赦を使用するのは合理的であるといえる。昭和48年~昭和50年には109件尊属殺人罪服役囚・死刑囚の恩赦請願が行われており、減刑21名、刑の執行の免除22名を数えている。


また、少年法の改定によって18歳未満の者への死刑執行が禁止された時にも恩赦は行われている。つまり法律の改正、判例の変更の際には恩赦が非常に有効な手段であるといえるのである。


また、量刑の不均衡の際にも恩赦は有効に使用される。つまり、AとBの共同正犯事件などで高等裁判所段階でAは死刑判決を受け上告を断念、しかしBは上告し最高裁判所で無期懲役、というような裁判の場合、AとBの量刑不均衡が顕著であるにも拘らずこれを是正する手段がない。最後の手段として恩赦が使用されるわけである。』

という『量刑の不均衡などの最終的な調整弁』として上手く利用されて来たという側面もあります。


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マレーシアでも 同じような趣旨なのだろう。



すると 、 今後 マレーシアでの法律改正がなされ 、麻薬密輸の罪状でも 死刑以外の量刑が認められるようになると、これまでの死刑囚にも恩赦が与えられる可能性が出て来るんだろうか?


素人考え だが、恩赦は出ない と思う。 何故なら「 麻薬密輸の罪状では 最高刑は無期刑まで 」という形での法律改正じゃなさそうだからだ。



以上 (11/2 記)