米国での医療費請求事情 ( No surprised bill act : provider adjusted)
ペンシルベニア州では 民間医療保険に加入している人が、その保険会社と連携している医療機関(傘下の医療グループネットワーク)での医療行為サービスを受けると 次の手順で医療費が計算/請求される。
病院やクリニックでは まず正規の医療費金額を各医療行為毎に集計し それがまず保険会社に提示され、保険会社は内容を精査して、保険からの支払い額と患者負担額を決定する。
保険会社からの支払い額(保険充当)については insurance covered/paid (保険契約優遇分も含む)などのタイトルで表示される。
患者が契約している保険会社の連携医療機関以外の医療機関で受診/治療を受けた場合には 提携ネットワーク外で受けた医療サービスとなり、患者には正規の医療金額が請求される。
このようにして、医療サービスの囲い込みを それぞれの保険会社や病院組織が行い保険契約者/患者を維持/獲得している(囲い込みビジネス)。
しかし、最近になり 当局の指導があり、そのような囲い込みビジネスは 患者にとって 不利益なので 保険契約ネットワーク患者にのみ適用される優遇治療費はやめて 保険契約ネットワーク外の患者が救急治療などで医療サービスを受けた場合にも 同様の(保険適用者向けの)優遇治療費 で請求しないといけない(正規医療費と優遇治療費の差額分はprovider adjusted として表示される)と変更された。
このペンシルベニア州での当局指導の前後、数年前よりバイデン/ハリス政権により提示されていたNo Surprised Bill Act (Noビックリ請求法案)が成立し、連邦ベースで適用開始になった。
その内容に どこの民間医療保険(米国)に入っていない人(=入る余裕のない経済的弱者層)が 応急医療(urgent care)や救急医療(emergency)にて医療サービスを受けた場合には 保険契約者と同様の医療サービスコストの請求にしなければならない という項目がある。
(この度、実務的には、病院ではそのような無保険患者には治療行為にあたっていくらの支払い能力があるのかを事前に確認した上で 医療サービス内容の範囲を決めている。)
Bill/Receipt に表示される provider adjusted は バイデン/ハリス政権により施行となった「No Surprised Bill Act」 の適用により 米国民間医療保険契約者と同じ水準での患者負担額に調整するための病院側のwrite off である。
以上 (10/23記)