gary1212のブログ : マレーシア、イポーでの生活。

滞在期間がマレーシア以外の時も 含んでいます。

マレーシア-イポー長期滞在生活での日常での出来事を書いてます。

ブログの目的は、もっぱら自分自身用の日記です。

不特定多数の方に情報を早く正確に伝達したい というつもりでは全く書いていません。

このためローカルの友人からもらった情報で、それが不確実な情報でも 私が関心を持ったものは 書いています。

繰り返しますが 読者のみなさんへの確実/正確/迅速な情報提供をしたい と思って書いているのではありません。

それじゃ困る と思う方は どうぞ 読まないでください。

よしなに。

十八丁 漁村 の トイレ事情

Kuala Sepetang Perak 十八丁 の話だ。 (ここは海鮮レストランで有名な漁村だ。 何軒もの海鮮レストランがある。)




炭焼工場で トイレに行った。


コンクリートの床に 直径10センチほどの穴がひとつ開いているだけだった。


そして 水の入った大型のバケツと柄杓(ひしゃく)。



工場労働者用のトイレって すごいなぁ (すごく簡素っていう意味です) と思った。







工場見学の後 、十八丁の川べり の海鮮レストランでランチを食べた。




会計を済ませて、トイレに行った。


やはり 同じ 穴がひとつだけだった。



他には 何もない。


金隠し も 踏み台 も 踏み板 も 、 とにかく 普通 トイレで見かけるものが何もないのだ。




単なる床なのだ。




単なる床に おしっこを する というのは、妙な気持ちになるのだ。


ここは トイレじゃないのかなぁ、 と心配になるのだが、ドアには 厠 と表示されているので 間違いないし、会計のお姉さんが 指差して トイレはそこよ と教えてくれた場所なのだ。



男性はまだ良い、立ったまま、穴をネラって おしっこを発射すれば良いからだ。


でも、踏み台がないので、どこに立とうかな、と 一瞬迷った。


穴は 床の真ん中ではなく 隅の方にあったのだが、床が広いので、どの位置に立っても良いが 私のバズーカ砲は正確な射程照準で 的を外さない。

( バズーカ砲 というのは誇張し過ぎかもしれない。種子島銃 というのは謙遜し過ぎだが。)


おしっこをしながら ふと思った、 おしっこならまだ良いが、大きいほうの時はどうするんだろう って。


跨るべき位置を示す踏み台の絵はなく、線さへも書いていない 単なる床なのだ。


こんな 風情、雰囲気 のないトイレに これまで出会ったことはない。




男性でさへ いささか躊躇するトイレなのだから 女性にとっては、ショックで こんなトイレを見た瞬間 、やめておこう しばらく我慢しよう と思う上品な人もいるんじゃないかなぁ と思って トイレのドアを開けて 外に出たら、ドアの前に 3人ほど おばさんが待っていた。



どうやら 私が トイレの中で、立ち位置などを模索していた時間が長過ぎたようだ。



トイレを済ませて 帰ろうとしていたら 注文をとってくれたおばさんが寄って来て、名刺をくれた。


注文をとってくれた言っても 「メニューはないよ、 あそこへ行って 欲しい魚やエビを選ぶんだよ、」 というご案内と、「はい、お茶ネ、ポット それとも グラス? ライスは?」 という注文取りだけだったのだが。



料理の注文をした時、ウエイトレスのお姉さんが中国語しか話さないので、英語プリーズと二、三回言ったら、英語のできる人が来て 注文をとってくれたのだが、それがこのおばさんだったのだ。




おばさんがくれた名刺には、なんと GPS用に座標位置まで印刷してある、「また来てくれ 、 ここは支店だ、本店も直ぐ側だ、本店も見学して行ってくれ、本店は十八丁で最初に開店した歴史ある海鮮レストランだぞ〜、 今度来るときな 事前に電話してくれ、」 と商売熱心なのだ。


どうやら このおばさんはオーナー一族なのだ、だから 英語もできる教養人なのだ。商売熱心なのだ。




教養人のおばさんに 「いつ本店オープンしたの」 と聞いてみた。


歴史あるって、本店のオープンは二百年くらい前だろうか、と思って聞いたのだが、15年くらい前だ、と言っていた。


そうか、十八丁が観光客を呼び込もうとしたのは、その頃からなのだ。





広大なマングローブ林 の大自然 にいる 鷹 、川魚、蛍 を 観光資源に と 考えたのは、最近のことなのだ。


十八丁の漁村自体の歴史は古いのだろう、二、三百年くらいはあるんだろうが、何せ、田舎のカンポン漁村だったので、最近まで観光開発なんて発想はなかったのだろう。


だから レストランのトイレも 古式なのだ。




教養人のおばさんに 聞いてみた。


予想どおりの答えだった。


「そうよ、あの穴から 直接に川に落ちるのよ、 ここは貧しい漁村だから トイレになんて設備投資できないのよ、でもみんな健康よ、だから あのトイレ方式で全く問題ないのよ」


炭焼工場も川べりだ。 工場労働者用のトイレの下も川への運河だったのだろう。



以上 (9/17記)