gary1212のブログ : マレーシア、イポーでの生活。

滞在期間がマレーシア以外の時も 含んでいます。

マレーシア-イポー長期滞在生活での日常での出来事を書いてます。

ブログの目的は、もっぱら自分自身用の日記です。

不特定多数の方に情報を早く正確に伝達したい というつもりでは全く書いていません。

このためローカルの友人からもらった情報で、それが不確実な情報でも 私が関心を持ったものは 書いています。

繰り返しますが 読者のみなさんへの確実/正確/迅速な情報提供をしたい と思って書いているのではありません。

それじゃ困る と思う方は どうぞ 読まないでください。

よしなに。

微分の記号dy/dxは分数扱いしてよいのか?、dの正体は? (置換積分法)



dの正体は?



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微分と積分で使う記号のdについて質問です。 


dx/dtは「xをtで微分する」という意味の記号ですが、積分でこれを使うときは∮f(x)dxのようにdxの部分だけを書くことがあります。


また、置換積分では★のようにdx/dtを分数のように扱い、その分母を払っています。


しかし、dx/dtは分数ではない、とあります。 


 dx/dt=g’(t)のときdx=g’(t)dt・・・★ 



 そこで質問なのですが、数学で使うdの記号とはいったい何なのでしょうか?
これは値として扱って良いものなのでしょうか?
また、置換積分などの際に、★のように変形できるのは何故ですか? 
 教科書や参考書を見ると、★のように変形できる、とだけサラッと書かかれていますが、その理論までは書かれてなく、dの正体がいまいちわかりません



:


私も同じ疑問を持っていたのだが、こんな説明があった。







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微分の記号dy/dxは分数扱いしてよいのか?


結論は 「 よい 」 だが その理由がわからない。


分数じゃないのだが、分数扱いしてよい という難解なところについてインターネットで調べてみた。


色々な説明がある。


1)


「置換積分法」という概念として理解するべきだと思います。


教科書などでは良く次のように書かれています。


∫ f(x) dx = ∫ f(g(t)) g'(t) dt
(例えば http://naop.jp/text/3/seki3.html)


g'(t) というのは dg/dt のことなので、
関数の引数の記載を省略すると、
∫ f dx = ∫ f dg/dt dt


という風に書けます。



2) 


「両辺にdxをかける」という操作を正当化してみましょう. 例えば,
[1] dy/dx = x^2
について考えます. 両辺は x についての関数なので, 両辺を x で積分すると,
[2] ∫ (dy/dx) dx = ∫ x^2 dx.
ここで, (左辺) は置換積分(これ自体も約分するが如き操作ですが)により,
(左辺) = ∫ (dy/dx) dx = ∫ dy
となります. よって (**) は
[3] ∫ dy = ∫ x^2 dx
となります(これを解けば y = (1/3)x^3 + C となるでしょう).



3)


物理で微小長さdxとかを考えて,式を立て,式変形すると,よくdy/dxのような形になるので,疑問に思います.
> 微小長さを微小長さで割ってるだけなのに,扱いが,yをxで微分したようになるのがピンときません


すみません, 物理学を知らないので正確な所は分かりませんが. おそらくそれは微小長さ dx の 2 次以上の項を無視しているのではないでしょうか.


例えば(ご存知かどうかわかりませんが)テイラーの定理(あるいはマクローリン展開)により
f(x+Δx) = f(x) + f'(x) Δx + (1/2) f''(x) (Δx)^2 + …
が成り立ちますが, 微小長さ Δx に関して 2 次以上を無視すれば(限りなく 0 に近いので 0 と思って代入すれば)
f(x+Δx) ≒ f(x) + f'(x) Δx
となり, ここで Δy = f(x+Δx) - f(x) なので,
Δy ≒ f'(x) Δx, すなわち, Δy/Δx ≒ f'(x) = dy/dx
を得ます.



4)


解析概論』 高木貞治


或る区間において,変数 x の函数 y = f(x) が与えられているとする.独立変数の二つの値 x,x1 に対応する函数の値を y,y1 として,
x1-x=Δx, y1-y=Δy
と略記する.然らば
Δy/Δx = (y1-y)/(x1-x)
は x と x1 との間の区間における函数 f の平均の変動率である. 今 x を固定して, | Δx | を限りなく小さくするとき
lim[ Δx→0] Δy/Δx
なる極限値が存在するならば,それは函数 f の点 x における変動率ともいうべきものであろう.この極限値を記号
dy/dx
で表わす. Δx,Δy などは伝統的の記号であるが,もしも Δx の代りに h と書けば
dy/dx=lim[ h→0] {f(x+h)-f(x)}/h
上記の極限値が存在するとき,函数 f は点 x において微分可能であるという.
もしも或る区間の各点 x において y = f(x) が微分可能ならば, f(x) はその区間において微分可能であるという.その場合,極限値 dy/dx は x の函数である.その函数を f の導函数といい,それを記号 f' で表わす.すなわち上記条件の下において
dy/dx=f'(x).
記号 dy/dxは Leibniz からの伝統である.f'(x) は Lagrange の用例である.f(x) を y で表わす場合には,f '(x) を y' または ・y で表わす.・y は Newton の用例である.Cauchy は Dx y または Dxf(x) なる記号を用いた.独立変数を特記するに及ばないときには,添字を略して D と書く.
dy/dx=f'(x)=・y=D_x y=Dy.
これらの記号は一長一短である.現今は拘泥しないで,場合に応じて便宜流用する.
導函数(derived function,略して derivative)とは‘微分法によって f(x) から導き出される函数’ということの略称である.導函数 f'(x) は区間に関する称呼であるが,一点 x における dy/dx すなわち lim[ Δx→0] Δy/Δx は Newton のいわゆる‘流動率’(fluxion)である.ドイツ系統では,Leibniz の伝統に従って,この極限値 dy/dx を微分商(Diflerentialquotient)といっているが,英米系統では,それを改称して微分係数(differential coefficient)という.フランス系では,微分商も導函数も共に dériveé という.


Δx,Δy はグラフの上での点の座標の変動であるが,もしもグラフの代りに接線を取って,接線上における点 (X,Y) の座標の変動を dx,dy で表して,dx = X − x(それはΔxと同一),また,dy = Y − y(それはΔyとは違う)とするならば
dy = f'(x)dx ------ (1)
は点 (x,y) における接線の方程式にほかならない.そのように dx,dy を単独に定義すれば,(1) の意味は明確である.しかし我々は点 (x,y) の近傍においてのみ (1) を用いるつもりであるから, dx を変数 x の微分(diferential),dy をそれに対応する函数 y の微分という.
上文で接線というような耳慣れた言葉を用いて,dy/dx は接線の勾配などといったけれども,実際は,それは接線を定義したのにすぎない.すなわち dy/dx が存在するときに,点 (x,y)において dy/dx を勾配とする直線を y = f(x) の接線というのてある.よって今一度 Δy/Δx から出直してみよう.
・・・・・ ( 中略 )


dy = f'(x)dx. ------------- (5)
これを
dy/dx=f'(x)
と書くならば,記号 dy/dx において dx および dy が各々独立の意味を有するから,dy/dx は商としての意味を有する.すなわち‘微分商’というものである.
このように,現代的の精密論法によって,Leibniz の漠然たる‘微分商’が合理化される.また (5) によれば,f'(x) は微分 dy における dx の係数であるから,それを‘徴分係数’というのも,もっともではある.



5)
dx,dy等の記号について質問です。


dx/dy×dyというのは分数のように計算してdxとしてよいのでしょうか


例えば∫x dx/dy ×dyだったら ∫xdx としてよいのですか?


:


∫x dx/dy ×dy= ∫xdxとして問題ありません。
ただ、これはdyで割り算できたのではなく、置換積分したら"形式的"にdyで割り算したように見えるというだけなので、dx/dy×dy=dxとしてはいけません。




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(置換積分)




以上 (10/24記)



(追記)



[142] dx とか dy って結局は分数みたいに使っていいの?微分と無限小について

dy,dxの記号的意味



以上(11/3記)