Cameron Highlandsに向かう日本人交通事故死?? ( 情報伝播過程での内容変化)
タナラタに滞在中の日本人が交通事故で死んだ という話が伝わってきた。
あんなに平和なキャメロンでも交通事故で死ぬなんて どういう状況で 車にはねられたのだろう と思って キャメロンの華人知人に聞いてみた。
そしたら「 タナラタ警察に電話して聞いてみたが ここ数日 交通事故なんて発生していない と言われたぞ」という。
ましてや 日本人が交通事故で死んだなんて そんな情報は全くない そうで「 Gary 一体誰から聞いたのだ?」と言われしまった。
でも続報情報では 奥さん急遽現地入り予定 らしく 多分 どなたかが なくなった のは確かなのだろう。
お気の毒な事だ。
以上 (2/6記)
(追記)
タパ経由でキャメロン高原に登ってくるタクシーが途中で (タクシー運転手の不注意が原因なのだろうか) 追突事故を起こし 乗客の日本人が死亡した というのが最新情報だ。
キャメロンには タパ経由と シンパンプライ経由の2ルートがあるが タパ経由は 曲がりくねった山道道路の連続なので 私はあまり利用しない。
タナラタ警察の管轄区域外での交通事故だったのだろう。
(2/6 夜記)
(再追記)
KLIAからキャメロン高原に向かう途中の高速道路での追突事故でタクシーに乗車していた日本人が死亡した というのが正確な情報だ。
E1高速を走行中だった ということで タパからキャメロンへ登って行く山道道路での事故ではなかったらしい。
最近も バトミントン選手の桃田が乗車した車が KLIA に向かう途中で追突事故を起こし運転手死亡、桃田も怪我 というニュースが流れたばかりだ。
キャメロンに向かう時もタクシーじゃなく高速バスにしておけば事故にあったとしても死ぬことはなかっただろう。
さて どうして情報が錯綜したのかを考えてみた。
1) タクシーには一人で乗車していた。
2) 死亡者の所持品を調べた警察がパスポートを見て日本大使館に連絡をとった。
3) 日本大使館領事部or本省はパスポート取得時に登録されていた日本の住所にコンタクトして家族に死亡事故情報を伝達した。
4) 家族から 本人はキャメロンに向かっているはずだった と聞いた領事部は キャメロンの日本人会の関係者 あるいは 日本人が多く利用するホテルに照会を入れた。
5) ただし個人情報に関する事項との関係もあり 照会にあたっては詳細な事故内容を伝達するのではなく パスポート記載者の氏名を伝えた上で 該当者に心当たりがあるか、宿泊予約情報はあるか、本人はキャメロンにはまだ到着していないか、くらいを照会したのだろう。
6) その上で照会したのはキャメロンへの移動中にタクシー事故で死亡者発生の情報があったからだ と伝えたのだろう。
この照会情報がキャメロン内を次々駆け巡るうちに いつの間にか タナラタで交通事故で 車に跳ねられて 日本人が死んだ という即日死亡発生情報に変化したようだ。
以上の分析からフェークニュースに関するひとつの真理に気づいた。
1) 悪意を持って流される偽り情報は別として、一般的に善意の人から情報が次々に伝播する過程では内容が正しく伝わらないケースが多い。しかし 変化する情報内容に関し ても コア情報は そのまま変化することなく 伝達される。このケースでは 日本人が事故で死んだ というのがコア情報だ。
2) コア情報に付随する未確認周辺情報は 憶測が入りやすく 伝播過程で変化する。事故の場所、発生日 、死亡した日本人がホテル滞在組か現地アパート組か、事故状況(歩行中、乗車中、バス、バイクなど) などが周辺情報だ。
3) 情報の伝播過程に介在する人にとっては 「死んだ」というコア情報そのものよりも 自分自身が同じ目に合わないようにしたい (=事故に巻き込まれないようにしたい ) という心理が優先し、周辺情報に憶測などを交えて次の人に伝達してしまう。
誤り内容を含むニュース一般をフェークニュースと呼ぶならば、コア情報は何なのか をまずは見極める力が必要だ。
火のないところに煙は立たない ということわざがあるが、詐欺を意図した場合は別として どんな情報にも まずは なんらかのコア情報が含まれている と言うことだ。
以上 (2/7 記)