ナジブ有罪判決 基礎知識 ( 刑期と控訴 )
1) 個別刑期を合計すると72年の懲役だが、なぜ12 年の刑期で済むのか。
2) 今回は高裁での判決だったが、控訴は何度できるのか。
答えはこうだ。
1)
刑期については 同時進行型での執行にするのか、連続進行型での執行にするのか、裁判長が決定できる。
今回の判決では同時進行型が適切だと裁判長が判断した。
なので個別刑期では一番長い12年経過した時点で全体の刑期も満了する。
なお、罰金210ミリオンRMも課すという判決になっているが、もし支払いができない場合には5年の懲役がプラスされる。
2)
控訴はあと2回できる。
日本の感覚で、高裁の後は最高裁判所の1回だけ、と思っていたのだが、違った。
今回の高裁での裁判は裁判官1人(=裁判長)のみが担当した。
その判決に不服の場合、再度 高裁にて、今度は裁判官3名での裁判を求めることができる。
更に 不服であれば、その後 連邦裁判所(7人の裁判官での合議制:注)に進むこともできる。 (注: Seven other judges と書いてあるので合計8人かも知れない。)
なお、今回の高裁での裁判を担当した単独裁判官(裁判長)のプロファイルは以下の記事に詳しく記載されている。
オックスフォード卒業だ。
以上 (7/31記)