スピード違反で捕まった人の話 ( 警官曰く、「罰金300RMを警察署に行って支払うか、それとも )
以前 私は スピード違反で 「150RM の罰金支払うか 所管裁判所に出頭するか 」という出頭命令郵便を受け取ったことがある。
所管裁判所の場所は Muar ( JB (ジョホールバル)州にある街。)
制限速度 110km を 運転速度 123km で走行。
車のナンバープレートの写真も添付されていた。
それ以降、スピード違反には気をつけている。
Wize アプリを起動して ポリースとかカメラ注意 の警告メッセージに注意していつも安全運転することにしている。
あのときの出頭命令書を教訓に、スピード違反も飲酒運転も もし事故を起こしたら 一大事なので 私は、以降、常に安全運転主義者だ。
最近、ある人から こんな話を聞いた。 その人はいい加減な話をする人じゃないので全て実話だと思う。
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(以下 その人の話 )
イポーからペナンに行く道中、峠を越して、タイピンを過ぎて 道路が平坦になったあたりで スピードを出し過ぎた。
110km/時速の制限区間だったが前後に車がいないこともあり、時速130kmほどにメーターが上がっているまま 5、6分走って後 気づいて 速度を落とした。
それから数キロ先(あるいは10数キロ先)に 道路検問があり、警官が車を仕分けしていた。
警官が車に寄ってきて 道路脇に停車せよ という。
道路脇には 数台 停車させられていた。
見ていたら、前の車の運転手に警官は 何やら印字した紙を渡していたので、多分 何か罰金の支払納付書 なのだろう と気づいた。
前の車は、道路税のスティッカの有効期限切れなのか、マスク着用違反(実は自家用車内ではマスク着用義務なし)なのか、で罰金納付書をもらったんだろう、気の毒なことだ と他人事のように眺めていたら、その警官が今度は自分の車に近づいてきたので、マスク着用の上、下車して 警官にgood morning と挨拶した。
「ライセン、ライセン」と警官が言うので 「ライセンスか ?」 と確認して 免許証を見せた。
「 ジュプンか、どこへ行く?、どこからきた? 」 という質問に答えたのだが 更に 質問は続いた。
「 どこに住んでいる? 何年になる? 仕事をしているのか? 」 という追加質問だった。
マレー語で 「ジュプンだ、Ke ペナン、 Dari XXX」 と答え、更に 「X年XXXに住んでいる、」 と片言マレー語で続けた後、「 もう仕事はしていない、退職している 」 と言おうと思ったが マレー語が出てこない。
Sudah tidak bekerja (=もうDon't 働く)とでも言えばよかったんだろう。でも「退職」って単語は知らない。
そこで 英語で Pensioner だ と言ったのだが 通じたか よくわからない。
警官は こちらの片言のマレー語を ニコニコして聞いてくれたので、これで解放されると思った。
ところが違った。
車の後ろに回り、ナンバープレートを指差し、そして 手元にある小型の端末機器(速度違反測定表示器)の画面を見せた。
画面には ナンバープレートから自動読み取りした車両所有者の氏名や車の登録住所とともに スピード121kmと表示されていた。
警官は 「スピード、スピード」という。
そして 「あなた、スピード(違反)、300RM ポリーススタセンに行って支払うことになる You speed n go to police station n pay 300 RM , (with) ticket 」と英語で言った。
「ゲヘッ300RM!」と驚くと その後 「ハーフ150RM 、ボス(上司)に話すことができる」 と意味深なことを言い出した。
英単語混じりのマレー語だったが、直ぐに ピンと来た。
150RMの現金を出せばスピード違反切符を切らずにおくよ、ボスの了解をとってくる。 という提案だ。
交通違反だったか何かで警官にワイロを渡そうとして逮捕されたという記事を以前に新聞で読んだことがあるので、こちらから そんな提案をすることはリスクがありすぎる。
でも 警官のほうからのご提案なら (囮捜査でなければ)、 検討に値する と即 判断した。
ただし 150RMってなんだか高すぎると感じたので 「ディスカン ディスカン ( =ディスカウントのつもり) 100RM」 と言ってみたが 「ダメだ 150RM だ」 と譲らない。
そこで 「オケー (OKAYのつもり) 」と言ったら 警官は後ろに停車させられている車に行って 運転手に何か話をしていた。
別段 上司らしき人と協議している雰囲気ではなく 後ろの車の運転手に やはりスピード違反の事実を告げて 罰金納付書を渡して来ただけのようだ。
戻ってきた警官に ダメ元で 再び 「ディスカン ディスカウン 100RM デスカン」と言ってみた。
そうしたら 警官は マレー語でムニャムニャ言いつつも 「オケー 100 」 というので 50RM札2枚を取り出して 渡そうとすると 他の人に見られないに グッと近寄っって 手のひらで隠すように受け取った。
そして 手元の端末機器を示して 「デリート、デリート」 と言った。 消去しておくので安心せよ という意味だろう。
でも 消去されずに 裁判所から出頭命令書が郵便で届いたら、300RM (正規罰金)+ 100RM のダブルパンチになってしまう。
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この話を聞いて 私は 以前 私がもらった「スピード違反出頭命令書」のことを思い出した。
スピード違反の認定速度は同じ時速120キロくらいだったが、罰金で支払った金額は300RMじゃなくて もっと少ない金額だったように思った。
そこで以前のブログを調べたら 時速123kmで150RMの罰金だった。
ということは 時速121kmでの速度違反なら 正規罰金が300RMなんて あり得ない。
どうやら この警官、相手が外国人だと見て、罰金額をダブルに膨らませてビックリさせ、その上で正規罰金額に値下げ提案する という技を出したのだ。
気になるのは スピード違反測定の機器に記録された情報が 現場警官の操作で デリートできる仕組みになっているか という点だ。
仮にデリート不可の場合だが、もしかしたら 正規罰金額は 50RMで 現金で150RMもらっておいて 警官は自分で50RMの納付手続きを済ませ、差額の100RMを懐に入れるつもりだったのか。 デスカン デスカン とうるさいので 100RMに負けてやったが それでも 差額50RMの儲け だと 警官は考えたのかもしれない。
あるいは デリート不可であっても そのまま放置して 運転手(車両所有者)に裁判所から出頭命令が郵送されても 知ったこちゃない と考えているのかもしれない。 (現場警官の所属/氏名も情報記録されるなら、放置しておくことはないだろう とは思うが。。。)
なお、ワイロをせびる警官はインド系が多いというが この警官はマレー系の警官だったそうだ。
以上 (8/7記)
(追記)
警官にワイロを渡そうとして逮捕された事例(最近)の記事だ。
タイトルは10000RMの事例だが、本文には200RMの事例も出ている。
以上 (8/10記)