gary1212のブログ : マレーシア、イポーでの生活。

滞在期間がマレーシア以外の時も 含んでいます。

マレーシア-イポー長期滞在生活での日常での出来事を書いてます。

ブログの目的は、もっぱら自分自身用の日記です。

不特定多数の方に情報を早く正確に伝達したい というつもりでは全く書いていません。

このためローカルの友人からもらった情報で、それが不確実な情報でも 私が関心を持ったものは 書いています。

繰り返しますが 読者のみなさんへの確実/正確/迅速な情報提供をしたい と思って書いているのではありません。

それじゃ困る と思う方は どうぞ 読まないでください。

よしなに。

ビールフェスティバル中止 1 ( ヒジャブ着用強化 + 飲酒抑制強化 = ビール価格は? )

マレーシアの政党 は以下のとおりだ。


国民戦線(BN)(与党連合)

・統一マレー国民組織(UMNO)

・ マレーシア華人協会(MCA)

・マレーシア・インド人会議(MIC)

・ マレーシア人民運動党(グラカン)

全マレーシア・イスラーム党(PAS)

民主行動党(DAP)

人民正義党(PKR)


ビールに対し各政党はどのように考えているのか、新聞記事でも政党間の功利攻略が垣間見えて興味深い。。







10月6日、7日に予定されていたビールフェスティバル(Better Beer Festival 2017)」が中止になった。


警察からのアドバイスで、KL市役所 (DBKL)が許可を出さなかったからだ。


ところが この警察のアドバイスを巡って ひと騒動起こっている。


どういう根拠で 不許可にする方がいい、としたのか 警察は説明すべきだ、という声が 一部のメディアや人権/政治関連団体から出て来たのだ。


Militants planning to sabotage Better Beer Festival: IGP | New Straits Times |


https://www.nst.com.my/news/nation/2017/09/282512/militants-planning-sabotage-better-beer-festival-igp



このため とうとう 9/21になって Inspector-General of Police Tan Sri Mohamad Fuzi Harun (フジ・ハルン警察庁長官) は アドバイスの根拠を述べた。


警察庁長官が発表した「根拠」とは、戦闘的集団がビールフェスティバルで騒ぎを起こすことを計画しているという情報が入ったので、治安上の観点から DBKLに不許可アドバイスを出した というものだ。




そして それに歩調を合わせる形で、 与党連合の Malaysian Chinese Assosiation (MCA)からは、単なる 治安上の措置を 政治問題化することは好ましくない という声明が出された。


Stop politicising beer fest cancellation, threats against nation are real: Liow | New Straits Times


https://www.nst.com.my/news/nation/2017/09/283588/stop-politicising-beer-fest-cancellation-threats-against-nation-are-real






ビールフェスティバル不許可に関しては 色々なところから色々な声明が出ており、混沌としているのだが 私としては どうしても 背景には マレー系と 華人などの非マレー系との対立があると感じてしまうのだ。


・マレー系(=ムスリム) は 飲酒は禁止だ。

・ 華人にしてみれば それはムスリムのルールであって 我々には関係ない、それなのに、ムスリムのルールを非ムスリムにも拡大しようというのか、という反発がある。


このような基本構造ではあるものの、しかし MCA としては たかがビールごときことで騒ぐと与党連合でのポジションに影響してしまうと考えた のだろう。





他方、PAS (全マレーシア・イスラム党)からは「ビール祭りは不道徳な、悪徳のパーティーで、開催を許可してはならない。開催されるなら、KLはアジア最大の悪徳都市になってしまうだろう」というコメントを早くに出している。





また、上記 警察庁長官からの「根拠」説明がされたあとにPKR (人民正義党 : Parti Keadilan Rakyat, PKR) が出した次のコメントが面白い。


"If the festival goes on, the police and DBKL officers will have to work overtime to ensure the safety of the public," Amidi was quoted as saying in a news portal. Amidi claimed that in 2015, the police in Munich, Germany, had to be called in 2,017 times to address 1,191 criminal cases involving public safety while in 2013, 638 people passed out from excessive alcohol consumption.



ドイツ ミュンヘンでのビールフェスティバルでの事例を出しているが、マレーシアの華人系やインド系も ビール好きのドイツ人並みに ガバガバと飲むことを心配しているのだろうか。



PKR man says beer festivals should not be approved in Malaysia - Nation | The Star Online


http://www.thestar.com.my/news/nation/2017/09/24/pkr-man-says-beer-festivals-should-not-be-approved-in-malaysia/







マレーシアでは以前(10〜15年ほど前)には ヒジャブを被っている女性は少なかったそうだ。ところが今ではヒジャブ着用は必須になっている。



こういう形で イスラム法世界の運用強化がマレーシア国内でも今後更にどんどん進むと MM2Hを含む非ムスリムに対しても影響が出てくる可能性はある。 一番の心配は 酒税が大幅アップしてビールの値段が上がることだ。



以上 (9/25記)