gary1212のブログ : マレーシア、イポーでの生活。

滞在期間がマレーシア以外の時も 含んでいます。

マレーシア-イポー長期滞在生活での日常での出来事を書いてます。

ブログの目的は、もっぱら自分自身用の日記です。

不特定多数の方に情報を早く正確に伝達したい というつもりでは全く書いていません。

このためローカルの友人からもらった情報で、それが不確実な情報でも 私が関心を持ったものは 書いています。

繰り返しますが 読者のみなさんへの確実/正確/迅速な情報提供をしたい と思って書いているのではありません。

それじゃ困る と思う方は どうぞ 読まないでください。

よしなに。

マレーシアの宗教事情 : お国柄 憲法問題 ( 信仰の自由 と 無宗教 について )

マレーシア はイスラム国家だが、信仰の自由は憲法で保障している。




“The Constitution clearly states about Islam being the federal religion while other religions are also allowed to be practised in the country. "




マレーシアにはどんな宗教があるかというと、 色々なのだ。



イスラム教、 仏教 、道教、 キリスト教、ヒンズー教 などなど、多数に及ぶ。



我々 日本人の 多くは一応 仏教徒ではあるが 実際のところ 宗教に無関心というか、あまり特定の宗教儀式に拘泥しない人が多い。


お正月は 神宮に参拝し、結婚式はキリスト教会で、そして葬式は仏式で、など というスタイルに 特段違和感はないのだ。



そういうところから、「一応 仏教徒だけど、実際は 無宗教なんですよ」 と つい 言ってしまいがちになる。



でも 無宗教 という表現は しないほうが安全のようだ。


無神論者 atheists と同義語に解釈されると ちょっと厄介なことになるかもしれないからだ。



というのは、「マレーシア はイスラム国家だが、信仰の自由は憲法で保障している。」 と冒頭に書いたものの、新聞記事は それに関して、次の論議を展開しているからだ。 ( 末尾 : 参考 新聞記事 'Atheism is against Federal Constitution' )



“The Constitution clearly states about Islam being the federal religion while other religions are also allowed to be practised in the country. There is no mention on atheism.

“They (atheists) clearly lack knowledge in religion, hence they choose not to be a believer.



つまり 無神論者の存在はマレーシア憲法違反 という主張があるのだ。




日本では 自衛隊の存在に関し 憲法違反の可能性を明確に排除すべく 政府は方策を検討しているとおりだが、マレーシアでは 無神論者の存在が憲法論議の課題になっているのだ。



幸いこれまで 「あなたはどの宗教ですか 」と聞かれたことはないのだが、もし聞く人がいれば 宗教家とか 特定の宗教への勧誘かもしれないので 想定問答対策が必要だ。



「仏教徒です」 で終われば良い。 でも 仏教の修行論議に巻き込まれると、五体投地をなぜお前はしないのだ とか責められて、大変そうだ。


その場合には、「 一応 仏教徒だけど、実際は 無宗教なんですよ。」 という言い方ではなく 「 一応 仏教徒だけど、実際は マルチなんですよ、フレキシブルなんですよ。」 と言っておくのが 無難そうだ。



それはともかく、私が体感したマレーシアでの宗教事情を、以下、書いておこう。


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まずは 我々 日本人に馴染みの仏教だ。




仏教と言っても 日本の大乗仏教ではなく、上座部仏教が多い。


イポーには多くの仏教寺院があるが 大半は上座部仏教寺院だと思う。


というのは、ある寺院の看板に 「大乗仏教」とわざわざ書いてあったからだ。


そんな寺院は イポーでは ひとつしか 見かけていない。





上座部仏教の国だけあって、キャメロンハイランドにあるサン ポー寺院 (三宝萬佛寺)では、ブリンチャンの街中から 2キロほど先にある寺院まで 五体投地で 参道を進む修行僧を、数回、見かけた。


五体投地での進行速度なので境内にたどり着くまで3時間くらいかかる。物凄い修行なのだ。





イポーでも 托鉢僧に出会うことがある。



イポーのシミーマーケット(Simee)の朝市へ行った時のこと、 お坊さんが じっと 立っているのをなんとなく見ていた。



30分くらい 見ていた。 私も暇なのだ。






お坊さんは大きな袋を 横に置いていた。



マーケットの買い物客は ほとんど華人だ、仏教徒が多いのだろう、多くの人が お坊さんに寄進をしていた。




マーケットで買った野菜とか、お菓子などを お坊さんに渡すのだ。



すると お坊さん ありがたく頂いている。



寄進者が去った後、それをどうするのか、と見ていたら、 横に置いていた袋を取り上げ 、そこに入れてい た。



これなら大量の寄進物も収納可能だ。




中には 現金を渡す人もいたが、少数派だ。



現金は 袋には入れずに 懐に入れていた。



まぁ そうだろう、大きな袋でないと 入りきらないほどの現金を寄進してもらえるなら、私も お坊さんの横に立ちたくなってしまう。



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次に仏教と近い分野について 書いておく。



まず 道教だ。 日本でも 民間信仰というのがあり、道祖神とか、道端でも見かけるが、それに良く似ている。




道教寺院には 九皇大帝 の旗がなびいているところが多い。


詳しく調べたわけではないのだが、マレーシアでは 仏教と道教が渾然一体になっているように感じることがある。


キャメロンハイランドでは 九皇大帝寺院での お祭り で大変な思い出があるのだが、今回は省略する。





イポーには チベット仏教寺院もある。


密教の雰囲気溢れるロケーションにその寺院は建っている。


ちょっと 場所を探すのに苦労をするかもしれないが、 イポー中心部から特段、遠距離ではないので、イポー見学の際には 訪問してみると良い。



名称は 「心意佛院」 だ。(写真)


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最後にヒンズー教とイスラム教を。 なおキリスト教は省略。






インド寺院のことは 7月27日のブログに書いたとおりだ。





マレーシアのイスラム教は スンニ派だ。



私の住むGolf Resortの近くにもイスラム寺院(モスク) がある。 早朝から コーラン の放送音がスピーカーから流れてくる。




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マレーシアはムスリムの国家ではあるが、イスラム教以外の宗教にも寛容な国だと思う。



以上





(参考)


'Atheism is against Federal Constitution'


https://www.nst.com.my/news/nation/2017/08/265485/atheism-against-federal-constitution