数十年前に読んだ本 ( 数学入門 遠山啓)
図書館で借りて読んでいる。
数十年前に読んだ本だが、その時はさぁーと読み飛ばしていた内容が、今はじっくりと味わいながら読むことができる。
イプシロンデルタ論法の説明も 落語の浮世根を引き合いにだした上で 更に 砦の防衛ラインの攻防という形で わかりやすく解説している。
微分記号の説明もある。
dy/dx について、分数的な処理をして良い という考え方の背景にも言及している。
いくつかの書評を読んでみたが、なるほど と思うものばかりだ。
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この本は1950年代に初出であり、岩波新書のカタログに今なお存在し続けている。それだけ優れた内容であるのは当然としても、昨今量産されている新書群などとは隔絶した内容の深みを感じる。数学の専門家等だけでなく、広く教育者としても優秀かつ高名であり、読んでいてその専門性に敬意を感じた。同時に数学にとどまらず広く分厚い教養の高さには本当に圧倒される。
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以上 (4/4記)