gary1212のブログ : マレーシア、イポーでの生活。

滞在期間がマレーシア以外の時も 含んでいます。

マレーシア-イポー長期滞在生活での日常での出来事を書いてます。

ブログの目的は、もっぱら自分自身用の日記です。

不特定多数の方に情報を早く正確に伝達したい というつもりでは全く書いていません。

このためローカルの友人からもらった情報で、それが不確実な情報でも 私が関心を持ったものは 書いています。

繰り返しますが 読者のみなさんへの確実/正確/迅速な情報提供をしたい と思って書いているのではありません。

それじゃ困る と思う方は どうぞ 読まないでください。

よしなに。

MACC 腐敗取り締まり委員会



MACC とは Malaysian Anti-Corruption Commission の略称だ。


日本語には なんて訳せばいいのだろう、 そのまま当てはめて行くと 「マレーシア 反−腐敗 委員会 」なので、腐敗取り締まり委員会というのか、汚職取り締まり委員会というのか、汚職監視委員会というのか、まぁ そんな感じだ。


新聞には MACC の記事がしばしば登場する。


マレーシアでは アンダーテーブル(袖の下)ビジネスが蔓延しているため、自由主義における市場原理が有効に作用していない、したがって 世界の資本主義市場 で比較すると マレーシア企業の競争力はいつまでたっても劣ったままだし、何よりも国民の税金が無駄に使われている。不公平な国民経済のままだと、経済発展は遅れてしまい、なかなか先進国の仲間入りができないという指摘がある。


このため政府としては、 政府が関与するビジネス(パブリックセクター)は公正なビジネスになるように 取り締まり強化をしているのだが、その尖兵がMACCだ。



最近 MACC そのもの に関する記事が続いているので、読んでみた。


ペナンの海底トンネル疑獄 とか、Felda土地取引疑惑 とかの個別事件じゃなくて、MACCの運用体制そのもの に関する記事だ。


ここ数日、色々と 関連記事が続いて出ている。



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Abu Zahar: Taking officers out will disrupt battle against graft | New Straits Times | Malaysia General Business Sports and Lifestyle News


https://www.nst.com.my/news/exclusive/2018/01/326221/abu-zahar-taking-officers-out-will-disrupt-battle-against-graft




Integrity officer shocker: MACC men pulled from govt agencies | New Straits Times | Malaysia General Business Sports and Lifestyle News


https://www.nst.com.my/news/exclusive/2018/01/326214/integrity-officer-shocker-macc-men-pulled-govt-agencies



Integrity officers can continue to function as watchdogs | New Straits Times | Malaysia General Business Sports and Lifestyle News

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https://www.nst.com.my/news/nation/2018/01/326477/integrity-officers-can-continue-function-watchdogs



JITN will not affect MACC role in curbing corruption in public sector | New Straits Times | Malaysia General Business Sports and Lifestyle News



https://www.nst.com.my/news/nation/2018/01/326519/jitn-will-not-affect-macc-role-curbing-corruption-public-sector


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記事には Certified Integrity Officers (CeIOs) という用語が出ている。


日本語にはどう訳せばいいのかよくわからないが、とりあえず 「公認公正官 」としておこう。


第一線で 腐敗行為取り締まり を担当する役目なのだが、彼らは政府関係諸機関(パブリックセクター)に直接常駐して取り締まりを実施する体制だったようだ。


それが 最近の記事では 彼らを 現場部門である政府関係諸機関から引き揚げさせることになり、それに関して 批判が上がっているのだ。




おそらく 現場部門にとって 公認公正官なる取り締まり官が 目の前でうろちょろされると 通常業務でさへ 支障を来す ので こんな監視国家のようなことはやめてくれ という声が出てきたのだろう。



内部統制 、 内部通報制度、コンプライアンスオフィサー、 監査役 など 業務遂行の適正化を担保するための色々な制度があるが、更に加えて、公認公正官を現場に貼り付けて、日常業務を監視させる というやり方は 世界でも珍しいというか、斬新的というか、あまり例がない取り組みだったのだろう。


でも それくらいやらないと マレーシアでは 汚職を含めた腐敗の撲滅に効果がない という思いから スタートしていたと推測する。


それが 実際の運用にあたって、監視される側の方から 「公認公正官の過剰な関与は 業務妨害だ」 という悲鳴が上がったので、一旦 彼らには 現場から退去してもらう という流れになったんだろう。


それに対して 公認公正官を現場から引き上げさせるなんて とんでもない という批判が出ており、MACCもパブリックセクター側も 世間に対して どうアッピールしながら 事態の収拾を図るか、頭を悩ますことになってしまった ということだ。






一番 最近の新聞記事によると、次のような状況だ。


Previously MACC had said that the withdrawal of the CeIOs was in line with government policy.


It was also reported that 47 of MACC’s CeIOs were recently removed from ministries and government agencies.


They were replaced by integrity officers within the government agencies' who will be reporting to the respective heads of the organisations instead of MACC.


公認公正官47名は 各省や政府機関から引き揚げ、その代わりに 各省/各機関所属の公正官が その後を引き継ぎ 報告ラインはMACC宛でなく 所属する各省/各機関のトップ宛に変更となっている。





Speaking to reporters today, he said the commission will continue to give its full cooperation to government agencies' in fighting corruption.

"We will give our full cooperation and commitment to make sure our duties are carried out and implemented well. This is to make sure government agencies are free from corruption and abuse of power," he added.



そして MMCAは 各省/各機関 における腐敗撲滅/権限濫用撲滅のために 全面的に協力して行く、という声明を出している。



以上 (1/24 記)